北陸出張記.
金沢に行った折に絶対に行きたいと思っていた金沢建築館.
金沢という場所の培ってきた歴史とこれらを育んだ風土の懐の深さを大いに感じる事のできる建築.
我々は目地と呼ぶそのラインをストイックなまでに計算しつくして生み出される空間には、ぴんと糸が張られたような緊張感とともに、凛とした気高さを感じさせてくれる.
常設展示となっている游心亭の写しの間も数寄屋の藝と粋を結集して創り出されていて、ただただ佇んでいるだけで、素材の事や光の取り方、時間の操り方など様々な要素で感じる事のできる場です.
そんな清廉と静謐の中にも、さわやかに吹いてくる風に揺らぐ水盤と樹木を眺めながら、時折疾る風紋の水景が心を洗ってくれます.
案内をして頂いたガイドの方も、建設当時のエピソードや空間の設えについて、扱われている素材についてや照明へのこだわりなどとても丁寧に、そして熱心に語っていただけるので、とても嬉しくなりました.
往訪日 20.12.2
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